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April 22, 2005

投資におけるハードパワーとソフトパワー

こんにちは。先日とは別のアシスタントの小室と申します。

私は現在大学院で投資工学の研究もしているのですが、最近ふと気になった
ことがありましたので、それについて紹介させていただきます。

先日、駐日エジプト大使のHisham Badr氏の話を伺う機会がありました。彼は
日本に対して期待するものとして、武力貢献といったハードパワーよりも、
経済支援や文化交流などのソフトパワーを強調していましたが、日本のソフト
パワーの欠点として、互いの文化的な相違を理解しようとせず、日本流のやり方
を押し付けるため、結果として現地の反発を買ってしまう事態も起こっている
そうです。

この講演を聞いてふと思ったのは、投資もよくよく考えたら一緒かな、という
点でした。最近のフジテレビ騒動は、明らかに「金」というハードパワーを用い、
相手企業に自社のやり方を押し付けようとするものでした。それよりも、相手
の企業文化を理解した上で、その会社と「お付き合い」する、といったソフト
パワー的な投資の方が、長期パフォーマンスではベターなのではないでしょうか。

投資工学という、経済合理性最優先の研究をしておりますが、このようにして
決定された投資というのは、ときとしてハードパワーになる危険もあるなと、
自戒の気持ちも込めて紹介させていただきました。

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Comments

ソフトパワーを、「説得力」「自然と染み入る魅力みたいなもので、知らず知らずに感化する力」と捉えて見るのも良いかもしれませんね。
J.ナイさんが最初にソフトパワーと言う言葉を国際政治の論文で使ったときには、コーラやジーンズの例を出していたように記憶しています。

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