大学基金・寄付基金のほうが優秀?
日本ではもしかするとピンとしないかもしれませんが、
米国では、大学基金や寄付基金は、
オルタナティブ投資の主な投資家です。
日本では、まだまだですが、
ヘッジファンドからプライベートエクイティにも
手をかけています。
そして、彼らの実績はかなり良いのです。
ハーバード大とMITによると、
研究対象の417機関投資家の内、
大学基金や寄付基金の
バイアウトやベンチャーキャピタルファンドへの
投資結果は、1991~2001の間では
20.5%のリターン(IRR)でした。
平均リターンは6.9%
その他の投資家クラスでは、
公的年金 7.6%
保険会社 5.5%
企業年金 5.1%
その他 4.8%
アドバイザー -1.8% ← 日本では「ゲートキーパー」と言われています。。
銀行 -3.2%
"Smart Institutions, Foolish Choices"
National Bureau of Economic Research
何故、大学基金や寄付基金のほうが良いリターンを
出すことができたのでしょうか? やはり、教育関係のほうが頭が良い?
ひとつの理由は、ベンチャーキャピタルファンドへの配分が
多いようです。
それも、長年の投資家であるので、Invitation Onlyのようなトップクラスの
ベンチャーキャピタルファンドへのアクセスがあるということも大きいようです。
ただ、これだけが理由ではないようです。
ファンドが新た資金調達くるときに「Re-up」(再投資)するファンドを
比べてみると、
Re-Upしたファンドは31%IRR
再投資しなかったファンドは、7%IRR
とはっきりと結果が違います。
何か、米国の大学基金・寄付基金が情報の「エッジ」を
持っていることは明らかですね。
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