株式ロングショートのメリット
今日は、ビジネス・パートナーのChrisと投資家回り。
Chrisが運用するファンド・オフ・ファンズは株式ロングショート
に特化していますが、現在、日本で出回っているFoFのほとんどは
マルチ戦略。
色々な戦略が入っているヘッジファンドのほうがリスクが少ないという
幻想に走る傾向がありますが、実は、必ずしもそうではありません。
複雑な戦略が入ることによって、特に芳しくない結果が出たときには、
「説明責任」が果たせない場合もあるからです。投資前と投資後の
説明の非対称って実は、かなり多い問題です。
それと比べて、株式ロングショートのは、極めて説明しやすい戦略です。
上場している株式が運用対象なので、時価が間違っているという例は
極めて少ない。儲かったか、損をしたかは、買った・売った株式が
正しかったか、間違ったかに尽きます。投資前と投資後の説明は
対称的です。
株式ロングショートは、株式指数と相関性が高いということを決めつけている
投資家も少なくありません。もちろん、2003年以降は、米国株式市場は
基本的に右上がりであったので、その期間にFoFも儲かっていたのであれば、
当然相関性はある程度あります。
ただ、Chrisのファンドを97年から、もうちょっと長い期間で見てみると、
相関性はゼロです。これは、当然と言えば、当然。2000~2002年の
ITバブル後の下落基調のときも、彼らのFoFは儲かっていたからです。
30年間のヘッジファンド投資暦があるChrisが株式ロングショートに特化
しようと決断したことは、それなりの理由がある訳です。基本的にどのような
市場環境でも、儲けてくれる可能性が高いからです。
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Comments
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全くそう思います。株式のL/Sのシンプルさが様々な面で強味ですね。ですからリスクウェイトもL/Sは通常の株式と同じでいいと思うのですが...。
Posted by: tetsuro | November 18, 2005 12:24 AM