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June 28, 2006

ナイロビからのメール

お世話になっている、日本学術会議会長の黒川清先生から
メールをいただきました。現在WHOのお仕事の関係で
ナイロビにご出張中です。

「人生の中で最も感動した経験」を、シェアしていただいてので、
ここに皆さんにもシェアさせていただきます。

輝く小さな希望が消えないように。

    ◇    ◆    ◇

ケニヤ大統領との会見

今日はケニヤのKibaki大統領と官邸で2時間ほどの会談に参加しました。前大統 領の4年前まではかなり荒れていたようですが、かなり回復したそうです。 Kibaki大統領はその頃からの改革派だったということです。「さあ、なんでも いってください、遠慮なく」から始まって、このWHO Commissionの重要性を認 められ、ケニヤに対応する委員会を作るよう指示されました。このような WHO CSDH (Commission for Social Determinants of Health)への国内対応委 員会 を、国の最高責任者がじきじきに作るのはブラジルとケニヤの二つだそ うで す。少し方針変更を考えることになりました。ケニヤはアフリカでは比較的政 情が安定しているので、アフリカへの政策としてはモデルになりうるのではな いか、それはケニヤにもいいことですし、ということです。


スラムへ行く

午後は、厚生大臣Ngiluさんとナイロビ郊外のKiberaというスラムに行きました。50万人ほどが集まっているということですが、とんでもなくすごいところです。窓もない土とトタン屋根でできたせまい「家」に何人も住んでいるということです。「家」にはトイレなし、調理するところもない、スラムには電気や水道はきていましたが、「家」にはほとんどきていませんね。超貧乏なのに70%の人が水も買っているということですから悲惨です。クリニックでもひどいものです。エイズとか多いですね、全国的には14%が6%程度に減ったとい うことでしたが、スラムでは30%程度とかということです。

1997-2002年に私が面倒を見たタイのパヤオ村(JICAです)では薬もなかっ たのですが、ここでは薬はくれていたのでまだましなのかな、とも思いましたけどね。

ところで、ここの村の子どもの小学校があるのです。ひとつはスラムの中にあって教会が運営しているもので、ひどい環境でした。でも子どもたちはかわい くて歌を歌ってくれました。スラムのはずれにもうひとつの公立の学校 (1-8年 生)があって、ここはモデル校になっているようで、全国でもトップ クラスの 成績だそうです。せまい机に3-4人が座って、教室には子どもがいっぱいです。 子どもたちは明るく、すばらしい子どもばかりで、ここに未来があると思いま した。トイレの後は手を洗う、とか実行させていました。 「家」ではそんなこ とさえも考えられないのですよ。みんなかわいくて、明るくて、目がきらきら していて本当に本当に感動しました。先生たちもすばらしかったですね、みな が誇りにあふれているのです。うちに帰っても電気がるわけでもないし、5時ま で学校にいるのです。そして長い道を帰るのですね。たくさんの子どもの手を つかんできました。

学校に「Most moving experience in my life, I see the future of the nation」と記帳してきました。このカラムを見ている誰かが、いつか見るかもしれませんね。

ホテルに帰ると、このホテルの女性のマネジャーが私もあのスラム出身で、あの学校に行ったといっていて、またまた感激でした。しかし、アフリカはもっ ともっとひどい国のほうが多いのですからね。皆さんも何か考えて、少 しでも 何ができるか、参加の機会を作ってみませんか?

   ◇    ◆    ◇

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