SEC規制が覆される
あるヘッジファンド業界のメールニュースによると、
ワシントンDC高等裁判所
US Court of Appeals for the District of Columbia が
SECのヘッジファンド規制(ヘッジファンドマネジャーの登録)
を覆したようです。
インターネットで、他のニュースソースを探してみましたが、
まだ確認はできていません。しかし、これが事実だとすると、
やはりアメリカは凄いですね。
きちんと三権分離が機能している。
Opportunity PartnersのPhillip Goldstein
というNYベースのヘッジファンド・マネジャーが
SECは権力の枠を超えた規制を履行したという
主張を2004年末に裁判所に訴えた訳ですが、
それを裁判所が認めました。
日本じゃ、考えられないことでしょう。
裁判所が行政当局の判断へ挑戦する側
(それもヘッジファンド)に判決をくだすなんて。
裁判官の判断は、SECの「顧客」の定義は、
1940 Investment Company Actの定義と
相容れないということが原因のようで
"falls outside the bounds of reasonableness"
つまり、Goldstein氏が訴えたのは、
ヘッジファンドと運用者の分離であります。
規制対象になるヘッジファンドマネジャーの
「顧客」は、ヘッジファンドであり、
直接、ヘッジファンドに出資する投資家には、
「顧客」として運用アドバイスを提供していない、と。
そして、仮に「顧客」の定義の解釈が必要であれば、
それは、SECではなくて、法律を定める米議会が
決めるべきということのようでした。
裁判所は、SECがなぜこの規制が必要で
あったことについて充分な説明ができていなかった
という判断もあったようです。
この判断により、SECは今後ヘッジファンド規制を
再検討する必要があり、
・「顧客」の定義を改正する
・米議会に1940 Actの「顧客」の定義を
改正するように要請する
・最高裁判所に上訴する
・あきらめる
という可能性があるようです。
いずれ、今回の敗者は、SECが保護しようとしていた
投資家です。SEC規制の免除対象になるために
多くのヘッジファンド(特に運用成績が良くて、
積極的にお金集めをしなくてもいいところ)が
2年以上のロックアップを実施しました。
つまり、投資家が得られる流動性が反って
減った訳です。
「保護」という大義の基でも、
結局、ツケのコスト高を支払わなければ
ならないのは投資家である、
ということも日本の当局にもしっかりと
認識していただだきたいですね。
Comments
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なるほど参考になりました。
Posted by: 星の王子様 | June 25, 2006 03:54 PM
ほかのソースだと、
http://dealbook.blogs.nytimes.com/?p=4595#more-4595
とか、
http://today.reuters.com/investing/financeArticle.aspx?type=governmentFilingsNews&storyID=2006-06-23T145606Z_01_N23236206_RTRIDST_0_FINANCIAL-FUNDS-COURT-UPDATE-1.XML
が該当するんでしょうか。
NYTimesの方から
http://pacer.cadc.uscourts.gov/docs/common/opinions/200606/04-1434a.pdf
のrulingがリンクされているようです。
Posted by: pon | June 26, 2006 12:57 AM
ponさん、
素晴らしい!
早速、リンクをご教示くださいまして、
誠にありがとうございました。
Posted by: しぶさわ | June 26, 2006 07:36 AM