投資の「横の軸」
週末の日経新聞の「会社と何か」という一面コラムで
『「3ヶ月」から「300年」まで』というものがありましたが、
どうやら会社の価値形成に時間軸の議論が普及してきたようです。
私は、現在の「ファンド資本主義」の限界は、時間軸にある
と思っています。
市場価格と企業価値の差が埋まる投資家が期待する時間軸と、
その期待に応えようとする企業の時間軸が必ずしも一致していない
という現状です。
つまり、「モノ言う投資家」が要求することを企業が受けいれても、
実際の企業価値が上がる方針が本格的に実施できる前に、
市場価格が上昇した場合、ファンド・マネジャーとしては、
それは「売り」になります。
「ポスト村上ファンド」に期待したいひとつの動きは、「友好的
アクティビズム」ですが、これはいずれ、価格の「縦の軸」の
価値観に縛られる可能性があります。
しかし、もうひとつ価格形成に重要なのは「横の軸」、つまり
時間です。
経営者が思う時間軸と投資家ば思う時間軸が合う長期投資。
場合によっては、何年も、何十年という長期戦の価値観。
これも、期待したいもうひとつの「ポスト村上ファンド」の動きですね。
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