米バイオベンチャーの関心の理由
米系トップクラスのバイオ・ベンチャーキャピタルファンドの
幹部たちと夕食会。何回かお会いした方々ですが、彼らが
関心持っているのは日本初の「アセット」を獲得すること。
彼らのセグメントは、臨床検査に入る前の化合物です。
通常、臨床検査のフェーズIIIぐらいに入って商品化への
道筋が書けた頃に売却する、いわば、アーリーステージの
ベンチャーキャピタルです。
基本的に創薬開発を内部的に抱える日本の製薬会社
としては、ちょっとなじみがないモデルかもしれませんが、
昨今の金融市場の混乱では内部資金調達が困難になる
可能性が高いので、このように商品化開発に外部資金を
活用する手法は合理的になるかもしれません。
一方、なぜ米系バイオベンチャーキャピタルが日本に関心を
持っているかというと、特にアジアの中で日本は、研究の質
の面、知財の面からもアジアの中で最も有望として見られて
いるからです。欧州に比べても詳細な研究の質は優れている
ようです。
ただ、日本の創薬開発の課題は、質が高い割には、なかなか
それが経済的リターンにつながらないということのように残念
ながら見えます。
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