医療制度のお勉強
理事としてお手伝いしている日本医療政策機構
の会合で経済財政諮問会議議員の吉川洋先生
(東京大学経済学部)から「医療制度の将来」に
ついてお話しをお伺いしました。
アウトプット(医療費)を減らすか。
インプット(財政資源)を増やすか。
極めてシンプルな数式なのですが、
なかなか均衡に至るのは難しいです。
印象に残った先生のコメントをいくつか
紹介すると・・・
・医療の方が、今後は年金より支出が
高くなるトレンド
・財源の面で、欧州諸国の付加価値税
の水準(二桁)と比べると日本の5%
消費税じゃ話しにならない。
・賦課方式(現役の課税)の限界。
お年寄りへの給付カットが必要。
・年金保険の未納ということは、「タダ食い」
ではなく、もらえないということだけである。
しかし、「キリギリス」を出さないということが
制度の精神。
・年金制度の持続性より、問題は医療制度。
財源が足りない。
・医療と介護の交通整理が必要。
病院―病気を治すところ
リハビリ―介護
・政府の中期目標では「2011年」から消費税を
上げるという文言が入っていたが、与党の働き
かけによって「将来」という文言になった。
・医療崩壊は病院崩壊
診療報酬の内訳は、
入院が40%
外来が60%
・薬価や医療機器への費用の効率化という
流れでは、ジェネリックが入る。
・看護婦の役目⇒お医者さんじゃなくても
技術的に出来ることが、法的には出来ない。
介護では、家族がやって良いことでも、
法的には介護士ができない。
・年齢や地域にもよるが、平均的な年間収入
勤務医 1800万円
開業医 3000万円
実際の収入は、色々と見方があるが、言えることは
勤務医から開業医になる医者は多いが、反対は
まったく無い、一方通行。人間行動の原理として、
どちらかが得くと思っているかは明らか。
・医療と介護の連携では
-トータルな費用
-QOL(Quality of Life)
を踏まえて考えるべきである。
が、介護患者の意識を高めることも必要。
介護士は家政婦とは違う。介護費の乱用。
ある製薬会社の社長さんからは、このような
コメントもありました。
薬価の議論になると横断的カットという話にすぐなるが、
どのようにしたら、日本では良い薬を開発できるかという
視点が抜けている。医療費の中にはイノベーションの
コストも入っている。
その後、黒川先生と教えていただいたのですが、
日本では、「医療基本法」が存在しないのですね。
この基本法があるか、ないかで官僚の動きがかなり
変わるようです。「医師法」はあるようですが、日本の
ように法整備が好きな国に、医療の基本法が存在
していないことにはびっくり。
金融と同様、医療も生活者にとって
「サービス業」ですよね。
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