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April 16, 2010

IFRSという精神パラダイム

IFRSって、新企業会計だよなァ・・ぐらいの認識しかなかった
私に、企業会計という専門誌の座談会に出席する依頼があり、
難しそうな話になりそうだと躊躇しながら、冷たい雨の中、足を
会場へと運びました。同誌の7月号に「IFRSと日本企業の
コーポレートガバナンス」という題名で掲載される企画です。

IFRSは、欧州から発祥した会計のグローバルスタンダードで、
2005年にEUが上場企業に強制適用されたルールです。
米国(GAAP)と日本は、まだ取り入れていませんが、来年には
米国がIFRSの強制適用の有無を決定する予定で、2012年に
日本が2015年か2016年に強制適用するかどうかの決定の
運びになっています。会計という次元だけではなく、ちょっと
政治勢力の引き合いもかなり感じられますね。

企業の健康診断である会計において世界に共通言語があることは、
望ましい総論ですが、各論に落とすと色々な課題がありそうです。

日本GAAPは、P/L(損益計算書)および純利益(「本業」)を重視
する考え方で、IFRSはBS(貸借対照表)および包括利益を重視
する考え方と言われています。確かに、日本のIR活動はP/Lの
説明が多く、BS(資本効率性)への注目度が比較的に乏しいかも
しれません。また、BS重視になると、日本の特徴である、株式
持ち合いが資本効率性の観点から検証されるようになりますし、
また、企業年金積み立て不足も表面化されます。

現状の会計制度は「Ruleベース」で、IFRSは「Principleベース」
という違いがあります。つまり、前者は「形式」を重視するので、
その形式さえ従えば、表面下では操作ができるということになる
のです。後者は、「精神」が問われる一方、開示がデコボコになる
可能性があるので、類似事業との比較が難しくなります。

しかし、ここが、ミソなのです。単に新しい、より正確な会計制度を
導入するということより、経営マインドのパラダイム・シフトの期待が
できるのです。

例えば、決算短信のマネジメント・コメンタリー(経営者の解説)の
現状は、雛形のコピーペーストのようなものです。形式は、守って
いますが、投資家に何も有益な情報を与えていません。

一方、IFRSが導入されると、雛形がなくなり、経営者自身の言葉で、
利用者へ有用な情報提供するという精神が問われるようになります。

これが、今日の「お持ち帰り」でした。コモンズ的に言えば、自分たち
の言葉で、きちんと情報を伝える精神が表れてくるかは、投資判断
の大きな材料になるからです。

いや~、、おかげさまで、いろいろと勉強になりました。これからも、
理解を深めなければ。

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