『日本は「平均の呪縛」にかかっている。平均の日本株投資は
全く期待できないが、世界で競争力ある日本企業投資に集中
すれば多いに期待できる』と
全国各地のセミナーなどで言い続けきました。
また、
『パフォーマンスには、三つの要素がある。①ファンドマネジャー
の手腕、②相場の環境(たまたま)、そして、③投資家の質』と
言ってきました。
同じファンドマネジャーが同じ環境でも、出入りが忙しい短期的な
投資家の資金を運用するのと、ドッシリと腰が据わった長期的な
投資家の資産を運用した場合、後者はパフォーマンスに貢献
しますが、前者は足を引っ張ります。
うれしいことに、この主張の追い風となるレポートが最近出ました。
それも、それも金融関連において日本の中心的な研究所からです。
NRI国際年金研究シリーズ Vol.4 2010.9 ページ4~9
日本株運用に分散投資は必要か?
-絶対リターンを目指す長期集中投資の必要性-
著者である堀江貞之さん曰く、
・ 「低いベータの呪縛」から逃れようとすれば、かなりの集中
投資が必要だということである。
・ 日本株に求められているのは、ベンチマークを意識しない、
高い絶対リターン、結果的に高いアルファを提供できる運用
なのである。
中国・インドのような中長期的に高い経済成長が期待出来る
国であればこのような投資は必要ないかもしれない。 しかし、
日本のような経済成長が相対的に低いと考えれる 国では、
ベータを意識しない投資が必要である。
・ では、このような運用は運用マネジャーだけが頑張れば
可能なのか。年金ファンドの運用管理担当者の方の多くは、
運用マネジャーの能力が高ければこのような運用が可能
だと考えているのではないか。しかし、資産運用業界で
著名な思想家であったピーター・バーンスタインはそのよう
に考えていなかった。
彼は以下のように述べている。「アルファ(運用の付加
価値)は、運用マネジャーだけで生み出すものではない。
アルファは運用マネジャーと顧客(年金ファンド等)の共同
の産物である。」
まさに、その通りです!コモンズ投信のお客様は、私たちの
「お仲間」と呼んでいます。なぜなら、「30年投資」という視点
を通じて、コモンズ30ファンドのパフォーマンス向上に貢献
してくださるからです。
アクティブ運用よりパッシブ運用(インデックス投資)を好む
投資家は、パフォーマンスとは法則性がない「ランダム・
ウォーク」であると思っています。
多様な価値観が市場に参加することは重要なので、何が
正しいという議論ではなく、そして、相場やマネジャーの
勝敗は正確に予測できるものではないことは確かです。
でも、初っ端から「予測できっこない」と諦めるのは、どう
なんでしょう。
いかに、パフォーマンスを向上させるために、色々と工夫
すること。それが、投資の醍醐味であり、楽しみである、と
私は思います。