愛されるブランドとは
広義的に同じ業界でも領域が異なる生命保険と投資信託ですが、
コモンズがが設立来、同じ金融ベンチャーのロールモデルすべき
と思っている存在がライフネット生命です。コーポレートカラーも、
たままたですが、同じ緑です(笑)
なので、さっそく読んでみました。
10万人に愛されるブランドを作る!
【著:中田華寿子】
コモンズも、まさに
→【知名度なし】
→【予算なし】
→【大手競合あり】
というところから起業していますので
うなずくところがほとんどの内容でした。
コモンズの社名は、「共に」という概念を意識した由来があります
ので、本書に示してあるブランドに不可欠なのは「共感」という考え
がシンクロしていてうれしかったです。
また、「愛されるブランド」の4つの要素もコモンズでは大切にして
います。
①【理念】
世代を超えて持続的価値を創造する会社に投資する「30年」、
運用向上のため、平均的ではなく、集中投資する「30銘柄」、
企業の価値創造のために不可欠な存在である個人との「対話」、
から生じる「共感資本」を社会に循環させることによって、これからの
日本を共につくること。
②【顔が見える】
私も、お呼びかけがあれば、全国、どこまで「対話」のため足を
運び、北海道から沖縄まで、太平洋側・日本海側、瀬戸内海と
日本各地で皆さんに「顔を見せて」います。また。もちろん、私だけ
ではなく、社長の伊井の「はじコモ」、チーフ・インベストメント・
オフィサーの吉野の「オープン・オフィス」で投資についてお話しする
機会を定期的に設けていますし、皆さんとただ雑談することが目的
である、「コモンズくつろぎBAR」も毎月実施しています。
③【正直であること】
ファンド・マネジャーの一般的な常識では、種明かしすることなく、
何に投資しているかを伏せることですが、コモンズは隠しません。
どの会社になぜ投資しているかを開示して説明することがコモンズ
の常識です。GW明けの新サイトでは、この姿勢を更に向上します。
投資家の大切のお金が何に投資されているのかが「ブラック
ボックス」ではなく、「見える化」と「手触り感」を促進するのが
コモンズのスタイルです。
④【NOと言えること】
「30年」というキーワードを出した瞬間に大勢の方々に壁をつくる
ことになり、NOと言っていることになっています。もちろん、「30年」
保有しなければならない投資ではなく、いつでも解約できるのですが、
「30年」については、社内でも議論になるときが多いです。私は
コモンズは、全ての投資家の要求に応えることは無理であり、また、
運用向上のために、応えるべきではないと思っています。「売るため」
のファンドを運用するのではなく、自分や自分の家族のためにも
投資できる「良いファンド」を運用していると自負しています。
また、中田さんのスターバックスでのマーケティングのご経験から
「コーヒービジネスではなく、ピープルビジネスである」という考えに
強く共感を覚えます。私は別に「投信会社」を立ち上げたいと思った
ことなく、一人ひとりの小さな行いがより集めれば、これからの日本の
ために大きなムーブメントになるという、まさに「ピープル会社」を
立ち上げたいと思って、コモンズの仲間たちと毎日奮闘しています。
そして、スターバックスでは、「いらっしゃいませ」とは言わないという
ところを読んだときには思わず「おぉ~」と声を上げてしまいました。
なぜなら、自分も意識的にコモンズのオフィスやセミナーに訪れる
方々のご挨拶に「いらっしゃいませ」とは使わない言葉からです。
「こんにちは」、「こんばんは」と言います。
なぜなら、「いらっしゃいませ」という言葉は、「お客さん」に使う言葉
であるからです。私にとって、コモンズに投資してくださる方々や
ご関心を持っていただける方々や「お客さん」ではなく、これからの
日本を共につくってくださる「お仲間」であると考えているからです。
仲間に対して「いらっしゃいませ」という言葉は使いません。
その代わり、コモンズに口座開設していただいた方々は「お仲間」
には、一人ひとりに(汚い)自筆でお礼のハガキをお送りしています。
10万枚もハガキを書けるかわかりませんが(笑)、コモンズの発祥に
かけがえない最初の3030人は、コアの「お仲間」として書きます!
どうしても「自分や客だ!」と主張されることに固持したいのであれば、
他にいらしゃった方が良いと思います。金融業界は「お客様」意識が
強い業界です。なぜなら、たくさん手数料を支払ってくれる存在だから
です。ただ、「顧客第一」と言いながら「玉をはめる」という言葉が一般
用語になっているような業界です。
「今までのマーケティングの枠を大きくはみ出す企画は、業界の
常識が頭の片隅に常にある社内の者からだけではなかなか
生まれにくい」というご指摘は私も前から薄々意識していたこと
なので、確信が高まりました。
概ね、いままでコモンズが取り組んできた考え方は間違っていない
ことが確認できたので心強かったです。ただ、足りていない、できて
いないところ(たとえば「インターナル・マーケティング」)もありました
ので改善する良いきっかけとなりました。
定めた「我が道」から揺らぐことなく、伝える手段に惜しまない。
これが、中田さんの本から確認できたことです。
どうもありがとうございます。