目覚める休眠預金
昨日、内閣府国家戦略室が設けた「休眠預金の活用にかかる
意見交換会」という有識者会議の初回に参加しました。「休眠」
の定義は、10年出し入れがなく、連絡が取れない預金口座。
年間に、日本の金融機関等では約850億円が発生し、払い戻し
が約350億円の払い戻しがあるようなので、およそ500億円が
銀行の雑収入となっています。
この循環していないお金を社会的活動に活用しようと旗を振り
始めたのが、フローレンスの駒崎弘樹さん。2005年に
当時、JCIEと実施していたSEEDCap(社会起業家育成支援
プログラム)の支援先が最初のご縁で、去年のコモンズ社会
起業家フォーラムにも登壇していただいています。
その駒崎さんから休眠預金の話を最初に聞いたのは2年ぐらい
前と記憶しています。国家の政策案として議論になったという
駒崎さんのパッションと行動力、そして、一市民の良識な声を
政策案として拾い上げた古川元久大臣に敬意を示したいと
思います。
私が示した意見は、
・毎年、500億円増える休眠預金は、恐らく世界一。類がない、
すばらしい「国家市民ファンド」になれる。
・毎年、残高の5%をファンドから拠出して、社会的活動に活用
させる。(これは、「使い切り」で良し)
・残る95%は、再生エネルギー(地熱発電、老朽化した水力
発電の効率化、都心部などに電力を運ぶ系統の整備強化)など
長期的な時間軸が必要であるが、安定なキャッシュフローを
期待できる投資に回す。
・5%以上の利回りが確保できれば、もともと原資が預金者の
お金である当ファンドは、半永久的に存在できる。
休眠しているお金が、未来のために循環する資本となる、
素晴らしい可能性が潜む政策案だと思います。
政局さえ、邪魔をしなければ。