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January 10, 2013

共栄のルールメイク

最近、お知り合いになった慶應大学の細谷雄一教授が本日の
日経新聞の「経済教室」で小論を投稿していました。日本を代表
する精鋭の若手政治学者という確信度が高まりました。

細谷先生の小論で、特に印象に残ったこと。

この地域の不安定性の本質は、基本的な価値さえも十分に共有されていないことにあるといえるだろう。しかし、同時に、アジア太平洋地域では経済的な相互依存が限りなく深まっており、自由貿易を進めて交流を深めることへの共通の利益が存在する。

日本外交に求められるのは、国際社会において理性に基づく規律とルールが確立していく手助けをすることだ。

私は、これが、TPPの本質とは、このように、責任ある民主主義、
責任ある自由経済、責任ある法の支配という価値観を共有する
各国が持続的な共栄のために行うルールメイクの作業であると
思っています。

関税に限られた議論ではなく、また、日本の国民皆保険を脅かす
ものではありません。国民皆保険を最も脅かすのは、その制度を
支える財政基盤であり、TPPではありません。

日本は、必ず、このような共栄のルールメイクに積極的に参加
しなければならない。ルールが決まった後に参加するのですか?
韓国が参加してから参加するのですか? それとも、孤立するのか。

また、 先生がおっしゃる
経済成長が続く際には、政府は余剰の冨を国民に分配することで一定度不満を解消できる。しかし、経済的な停滞が続く時代には、政府は冨ではなく、負担を国民に分配せねばならない。
も、全くその通りですね。

ただ、日本は未だに「冨を分配するのが政治」という感覚から
脱皮できていないように感じます。へび年なのに。

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