【第四回アフリカ経済成長の鍵 グローバルヘルス】
本日、「アフリカ経済成長の鍵 グローバルヘルス」の連続講座を
開催し、今回の第四回は「アフリカ・ビジネスと現地社会」というテーマに
ついて議論を展開しました。
スピーカーは、アフリカ駐在が14年という三菱商事の上席顧問で、元
アフリカ大陸責任者でいらっしゃった是永和夫さんと南アフリカの所得
貧困対策を研究されているジェトロ・アジア研究所、地域研究センター
のアフリカ研究グループ研究員の牧野久美子さんにお願いいたしました。
日本など先進国の企業がアフリカで事業を発展させる上で直視しなければ
ならないのは、貧困の格差です。
是永さんが、2008年の当時に会社のトップに報告した資料には最優先事項
として上げたのが
・心身の維持
・安全の管理
だったそうです。
HIVに感染しているとわかったらクビになってしまうと恐れる従業員に対して
適切に治療すれば働ける、感染しても発症しない場合もあると説得されて、
また個人情報の機密性を厳守されたようです。
牧野さんには南アフリカの現状についてお話しをいただきました。人口が
およそ5000万人の国ですが、なんと、その1割以上、560~570万人が
HIV感染者のようです。アフリカ全体で~2500万人、世界で~4000万人
と言われていますから極めて深刻な社会問題です。
また、私立病院の質は高いですが、公的部門では利用できない治療がある
医療格差が現実です。失業率が25~40%と言われている社会ですから、
三菱商事など民間企業で職を得られるということは、とてもラッキーなので
離職率は少ないようです。
政府の立場から社会福祉制度を通じて貧困問題を解決する取り組みは不可欠
ですが、機動性の面では企業の方が素早くアクションを取れます。そういう意味
では両者の関係は補完関係であるといえます。
第五回は5月14日。テーマは、「アフリカとの国を越えたパートナー
シップ~栄養改善への取り組み」になります。味の素株式会社
研究開発企画部 国際栄養担当専任部長の取出恭彦さんと
独立行政法人 国際協力機構 国際協力専門員(栄養・保健)の
力丸徹さんをスピーカーにお招きいたします。 どうぞよろしくお願い
いたします!
お申込み → http://www.jcie.or.jp/africa_gh/#d5
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共同主催者:
日本国際交流センター(JCIE)
日本医療政策機構(HGPI)
日本創生ビレッジ
6月に開催されるTICAD Vのサイト