今日は、今までのキャリアで数えきれない会社訪問の中でも、最も印象に残った
機会を頂きました。
訪問先は、岐阜県。名古屋から名鉄の急行の乗って、岐阜のひとつ手前の笠松
というところで下車。会社から出していただいた送迎車で会社に向かいました。
数分後、特に外見から特徴がない中小企業に到着。
靴を脱いで、スリッパに履き替える。
ここまで、普通でした。
ところが、足元のスリッパを見ると・・・・

なんと、自分の名前、そして、コモンズのロゴが貼ってある、マイ・スリッパでした!
そして、案内された小さな会議室のテーブルの上には・・・歓迎のメッセージが。

自分の名前が、誌になっています! で、ちゃんと職業のことも調べていただいたよう。

お茶のコースター、そして、なんと、おしぼりに自分のイニシャルが刺しゅうされて
いるではないですか!

で、この日本ウエストンという中小企業の本業とは何か。
製造生産用のウエス、つまり、機械類の油を拭き取ったり、汚れ・不純物などを拭き取る
布の洗濯です。
取引先は、トヨタとか国内大手だけではなく、この分野では唯一、米ボーイング社の
スペックをクリアして認可されているようです。
ここは、彼らの「宝」が埋まっている「ジェリーエリア」です。

なぜ、この会社が特別であるかというと来客者へのお・も・て・な・し・だけでなく、
障害者に雇用機会を積極に与えている社会的使命です。
例えば、業務フローでは、色を付けたバケツなどで洗剤の量がわかるように
しているようです。

ここは、彼らの「ウォーターダンスエリア」などなど、施設内のネーミングもユニーク

これは「リアクティブファウンテンサウス」で、ここで洗濯で使用済みの汚染水を
施設内で処理して、ふたたび、水を再び洗濯へリサイクルするようです。つまり、
環境と障害者という社会的課題を事業を通じて解決する、まさに、CSV(Creating
Shared Value)を机上の理論ではなく、実践されている素晴らしい会社です。

と、施設および別のロケーションにあって別の組織として運営している社会福祉
工場を視察してから、会議室に戻ってきあたら、「感動いっぱつ!」のエネルギー
専用ドリンクが用意されていました。

そして、なんと、号外の「ウエストン新聞」に自分が取り上げられていました!
いや~、、、もう、お手上げです。 参りました。

今回は、コモンズ投信の投資先としての訪問ではありませんでしたが、色々と
会社の「見えない価値」について学ばさせていただいた、本当にありがたい
機会とご縁をいただきました。
二代目社長の臼井さんは、初代から受け継いだ理念を更にご自身のお考え
にそって進化されています。「相手が困っていることを引き受ける」ことによって
事業、そして、雇用機会が社会的弱者にも生まれる。「ただ、モノを売るのでは
なくて、皆さんが幸せになる」ことを目指している。
要は、そこで働く社員が楽しそうに仕事をしているか、顧客や取引先が喜んで
くれるか、という経営方針ですね。感銘を受けました。
ご本人が作成して「社員さん」と毎年、共有する「経営マンダラ」の作り込みが
すごかったです。「経営理念」を真ん中に置いて、「ファンづくり」、「そもそも何屋さん」、
「社会活動」、「パートナーとの良好関係」、「当期目標」、「専門スキルの習得」、
「成長育成」、「生産技術の向上」と八方へ広がり、そこから更にマインドマップ的に
広がっていく。
ある意味では、目先のIPOで財務的に価値を高めて、エグジットすることより、
遥かに貪欲な想いを実践されていると思います。ここまで徹底的にやるとは
「愛と勇気」が必要ですね!

臼井社長、日本ウエストンの皆さん、どうもありがとうございました!
また、お会いできることを楽しみにしています。