価値創造に投資する長期投資
「落胆するな。現在やることで、将来に後悔しそうなことはやるな。
きちんと良い仕事をやりつづけていれば、いずれ不況は終わり、
株価は回復すると我々は信じている。」
米国ミューチュアルファンドのT.Rowe Priceが、投資先である米最大手の
自然食品スーパーのホールフーズ・マーケットと交わした会話です。
同社は、1992年に$2.17にIPOしてから2005年まで、株価は$79まで
上昇。ところが、2008年のリーマンショックから生じた不況で風向きが
変わります。それまで順調に伸びていた既存店売上高が初めて減少
するようになると、株価は3年間で$8まで大暴落。
やっていることは変わっていないのに、株式市場は同社に背を向けた
のです。
そんなとき、このような声をかけてくれたのは、長期投資ファンドを
運用するT.Rowe Priceです。
T.Rowe Priceは、ホール・フーズ・マーケットに投資した理由は、我々が
長期的に事業を拡大することに期待していたからだ。ホール・フーズ・
マーケットの創業者のジョン・マッキ―は指摘します。
その後、株価は$95まで回復したようです。
【出所 Conscious Capitalism】
すばらしいです。
これこそ、長期的な視野に確信を持てる投資家と持続的な価値創造に
努める優良企業の理想的な関係です。
株価ではなく、価値に投資するコモンズ30ファンドがまさに目指している
「対話」の長期投資スタイルです。
このような長期的なWin-Winの関係を築いているため、ホール・フーズは
定期的にT.Rowe Priceとの対話に取り組んで、事業展開や戦略に
ついて情報を提供しているようです。
投資家への情報公開は「平等に」という日本企業が少なくありません。
でも、これは、「逃げ」ですね。
長期的な価値創造にコミットしている投資家と短期的な株価しか見て
いない投資家(投機家)に対して、同じような姿勢で対話を取り組む
必要はないと思います。