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July 23, 2015

アントロポスの視点による経済への考察

本日の資本主義研究会では経済思想史の専門の中山智香子さんの
講義を拝聴しました。

二年前に「経済ジェノサイド」という衝撃的なタイトルな新書を出版され
ましたが、経済が人を豊かや幸せにする革新へとつながらず、いつも
何もなかったように元に戻す力、つまり、人を「殺して」いるのではないか
という疑問点から産まれた本のようです。

普通、経済学が前提する人間像(ホモ・エコノミクス)とは、フマニタス
humanitas
、つまり「人間とは何か」という特別な存在ですが、実は、
アントロポスanthroposという生活、文化など環境で観察されている
存在ではないかということがポイントの様です。

フマニタスは主観的な想い、アントロポスは客観的な観察といえるかも
しれません。

今日の講義の題名は「アントロポスの経済思想のために」

すごく深くて、消化しきれていない側面も少々ありましたが、すごく
面白い話で頭の体操になりました!
  
中山さんによると、新自由主義時代をふまえ、三本の軸から考える必要が
あるとご指摘されました。


①これからの働くことの意味
ポスト・フォードイズム、つまり20世紀のフォード自動車が象徴した大量生産・
大量消費という豊かさを求める機械的な労働ではなく、そもそも人間的な労働
があるはずという考えはフマニタス的な考え。労働とは、自分の時間を切り
売りして給料をもらうの手段ではなく、自分の才能を活かす喜びがあるはず!
というと、結果的に働き過ぎてしまうのではないかという考えがアントロポス的。


②でも人間には欲求がある(お金とか)
貨幣は、資本主義がなくても存在する、つまり、連動していないと言える。
貨幣=信用。非常時になると、貨幣の正体が見えてしまう。(けれど、
資本主義の根源にも信用があると思うのですが・・・)

お中元という贈りものを考えると価値の交換ということだけではなく、
その想いが、別のカタチで世の中に循環するというreciprocity互酬が
生じるというご指摘は感じるものがありました。


③自由主義の経済学(政治とか権力がないという前提)
でも、現実としては当然ながら政治や権力は経済に影響を与えます。
それは、アベノミクスを見れば明らかですね。(だから、自分的に
腹落ちがちょっと良くない側面があるのかもしれません、と感じました)


なんでも生活に経済的な思考が入れてしまうと、それは実は生活を豊かに
しているのではなく、逆に貧しくしてしまうのではないか。

これが、たぶん、今日の話のつかみじゃないかと思います。

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