今年も初日はマーケット・コロンブス
三年連続、新年の初日の日経CNBC朝エクスプレスのマーケット・コロンブスの
コーナーにゲストとしてお招きいただき、一年の見通しのキーワードを提示しました。
二年前のキーワードは、「変化と進化」
去年のキーワードは、「安定期から不安的」 (これは、何となく当たりました)
そして、今年は「民間主導の正念場」にしました。
今年は、5月の伊勢志摩サミット、7月の参議院選挙などアジェンダが相次ぐので
政治の政治色が高まると思います。それによって、株式市場が上昇すれば越した
ことないという考えもあるでしょう。でも、ここで民間主導の意気を高めないと、
永遠と官制相場の虜になってしまうのではないかと、持続的な価値創造に関心が
ある長期投資家として心配です。
去年はガバナンス元年でした。でも、これは、政府が定めたルールに企業が
しょうがなく遵守している感じがします。真のガバナンスとはルール(規則)では
なく、企業が自身の持続的な価値創造のために自ら実践するプリンシパル
(原則)だと思います。
そして、そのガバナンスの本質は企業の対話力によって表現するものだと
思ってます。ROEや社外役員をそろえる形式的なものに留まるようでは
民間主導の意気を発揮しているとは言えません。ROEや社外役員を通じて
株主などステークホルダーとの対話が要です。
今年の見通しでは、これから一段と円安が進むシナリオは考えにくいと
番組の冒頭でお話しました。構造的には円安であることには違いありません。
ただ、9年半ぶりに利上げした米FRBの更なる利上げが整うまで、結構
時間がかかりそうです。日本銀行の緩和政策は続きますが、目新しくなく
逆に手詰まり感さえ感じます。そういう意味では、円高シナリオもあるかも
しれなく、円安によって株式市場の全体を押し上げるのは難しい(だから
こそ、個別要因が重要であり、企業の対話力が大切であるというロジックです)
番組が始まる前のドル円は120.20ぐらい。それが、番組中に120を割れて
するすると円高方面に・・・ たまたまの偶然だったんでしょうが、まさか、
年初の薄い商いのところ、私の発言でちょっと叩いてみたら、ドルが
下がっちゃったなんてことないでしょうね。黒田さんじゃなのので・・・
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