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September 19, 2016

社会的共通資本とコモンズ投信

久しぶりに講演やイベントなど何も予定が入っていなかった三連休でした。

じっくりと読書する時間も取れたので、この本を読みました。

経済学は人びとを幸福にできるのか (著 宇沢弘文)


20160919_uzawa


私は世界的に著名な数理経済学者の故宇沢弘文先生から直接教わったことは
もちろんありません。ただ、長年、ちょっとご縁を感じていました。なぜなら、先生の
ご自宅が私の家から徒歩15秒ぐらいのところ。ご存命中にはよくお見かけして
いました。

冬にはベレー帽を被っていらしゃったので、子供達が小さい頃、玄関前で遊んで
いたときに通りかかった先生に指を指して「サンタ!」と声を上げたら、先生が
「フォフォ」と応えてくださった思い出もあります。

またご縁がつながり、私の友人から先生の長女の占部まりさんを一昨日メールで
紹介してもらいました。先生の思想を次代にも引き継ぎたいという思いで、占部さんは
先生がいらしゃった知的空間を使ってサロン的な勉強会を今後展開されるとのこと。
雨が降ってもほぼ濡れない程度の距離なので、昨日、ご挨拶にお伺いしました。
そして、たくさん先生の書籍を頂戴いただいた中で、入門書的な本書のページを
めくり始めました。

二日間で一気に読み終えました。先生がご提唱されている「社会的共通資本」
(Social Common Capital)は、コモンズ投信とはネーミング的にも以前からご縁を
感じていましたが、経済学という機械的な分野においても、先生のリベラル思想
から生じる温かい心を感じることができて感銘を受けました。数理経済学という
どちらかというとドライな印象を持つので、この温かい心とどのように融合するか
について興味が高まりした。

占部さんによると、言葉のレトリックではなく、数理で経済学がもたらす幸福を
解明したいという想いがあったようです。確かに数理はどの文化圏であろうと
通じる共通言語になりますから、わかるような気がします。

一方、先生は「人間が人間らしい生活を営むため」には「市場的基準によって
支配されてはならない」と、「市場」に対して警戒感を抱いていらっしゃたようです。

確かに、市場は暴走するときがあり、近眼的な傾向もあり、色々な課題を抱えて
います。しかしながら、「市場」で長年仕事をしてきた身として、先生とはちょっと
異なる感覚(希望)を持っています。

市場は「悪」ではなく、その市場を使う人々によって性質が変わります。「社会的
共通」の感覚を持つ参加者が増えれば増えるほど市場は、人間が人間らしい
生活を営むために働いてくれるのではないでしょうか。

私はコモンズ投信が目指しているビジョンは、自由な個々のエンパワーメントに
よる「今日よりも、よい明日」だと思っています。これは、「Social Common Capital」が
求めていることと同じではないかと感じています。

宇沢先生の思想の勉強を仲間たちともっと深めて、共通点、Common Groundを
見つけられるかどうか楽しみにしています!

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